誰もいない美術館で vol.33

ワークショップ「誰もいない美術館で」
Vol.33「びじゅつかんが眠る音楽 子ども&大人編」

 無事にワークショップを終える事ができました。ご参加下さった皆様、ナビゲーターの柏木陽さん、世田谷美術館の塚田美紀さん、サポートして下さったSTスポットの田中真実さん、カメラマンの馬場菜穂さん、ビデオ撮影の杉田協士さんをはじめとするスタッフの皆様、ありがとうございました。

 今回はリニアPCMレコーダーを最低一人一台、合計で20台以上使っての録音と、それを時間軸と空間に超アナログな手法でライブで構成・演奏するという内容のワークショップでしたが、小学生から50代の大人の方まで皆さん真剣に取り組んで下さり、そして自分自身もとても楽しんでしまい、大変貴重な体験でした。レコーダーを快くお貸し下さったTEACさん、Rolandさん、SONYさん、OLYMPUSさん、どうもありがとうございました。

 何よりもまず皆さんが録音してくる音にびっくりしました。普段自分が録音するのとは全く別の視点から捉えられた音だったからです。作曲家や音楽家が音を録音すると、やはりどこか音楽的だったり、楽音的な音を捉えようとします。特に今まで私は音楽関係者が録音したものしか聴く機会がなかったので、余計そう感じました。

 自分の好きな音を録音する、そしてそれを構成してみる、さらにそれを他の人とグループで表現として制作してみる、ということで、単に他者がつくった作品を鑑賞するという行為以上に、日常の生活では見えてこない自分や他者が浮き彫りになったのでは、と感じました。

 聴くためだけにつくるのではなく、作る過程をも共有する事、とても有意義なワークショップでした。

ワークショップ「誰もいない美術館で」
Vol.33「びじゅつかんが眠る音楽 子ども&大人編」

『展覧会からヒントをもらって、ダンスや演劇などの身体表現をつくる、異色のワークショップ・シリーズ。第33回のテーマは、音楽です!世田谷美術館は、このあとしばらくのあいだ、お休みします。美術館が眠れるような音楽を、みんなでつくりましょう。発表会は、閉館後の「誰もいない美術館で」行います!』

出演: 講師:柏木陽(演劇家、NPO法人演劇百貨店代表)、生形三郎(作曲家、サウンドアーティスト)
日時: 2011年6月25日(土)・26日(日)両日ともに13:00-18:00(発表会=26日19:00-)
場所: 世田谷美術館内、講堂、制作室、館庭